白黒写真を、自分でカラー化してみました

カラー化写真 レトロなものたち

白黒の遺影をカラー化できないか…

前回紹介した、写真集『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』を見ていて、私はふと考えました。

実家に飾られた故人の遺影が、もし白黒写真でなかったら…。

白黒写真でしか見たことのない母方の曾祖母、祖父、そして祖父の兄妹たち。

太平洋戦争で命を落とした、あるいは若くして結核で亡くなった、私が産まれれる前に他界した親族たちの白黒写真は、遺影を含めてもほんの数枚しか残っていません。

本当はどんな色の服で、どんな表情をしていたのだろう…と、そんな風に考えたんですね。

前回紹介した写真集は、東京大学のAI技術を駆使していますが、そこまでハイスペックでなくてもいいから、身内の写真を、何とかカラー化できないものか…

そう思って、調べて実際にやってみたところ、意外と簡単にできたので、ご紹介したいと思います。

自分の白黒写真を、自分でカラー化してみる

昔の白黒写真を、自分でカラー化してみました。例えば、こちら。

亡くなった方々を、勝手に私のブログへ引き合いに出すのは気が引けたので、この女の子は、3歳くらいの私です。

この当時、父がなぜかモノクロ写真に凝っていたようで、この一時期は白黒写真ばかりなんです。

白黒写真をスマホで撮影し、AIでカラー化したものが、↑こちら↑

母(ばあば)に確認したら、着ている薄紫色のセーターは、まさにこの色だったそうです。親戚からのいただきもので、赤っぽいのは女の子の絵柄、そして一番のお気に入りだったとか。

びっくりしませんか?

急にリアルに、30年以上前の様子がはっきり思い浮かんだのです。この日は母が仕事で、祖母が面倒を見てくれていたことまで、です。そんな話、一度も聞いたことがありませんでした。

AIのカラー化技術、正直疑っていましたが、ここまで進み、一般化していたことに心底驚きましたね。

ちなみに、自分の写真を顔出しできるのは、今の私と全然違うからです(笑)

「3歳のときのかわいさ、どこ置いてきたの?」

と、ばあばからよく言われます。

ね、本当に。どこ置いてきたの…かなぁ??

白黒写真をカラー化できるサイトをご紹介します

ここまで読まれて、「ふぅ~ん、そうなんだね」ぐらいに思われていらっしゃる方も多いかもしれません。

他人である私の写真では、たいした感動はなかったと思います。

しかしそれが、あなた自身の写真であったなら、母の、父の、祖母の、身内の写真であったなら、1枚しか残っていない家族写真であったなら、受け取る印象は全く異なると断言します。

もし、そういった特別な思い入れのある写真があれば、カラー化にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?

白黒写真をカラー化できるウェブツールはいくつかあります。

ほとんど英語表示ではありますが、操作は難しくないので、今回は、取り急ぎサイトを2つ、簡単にご紹介します。もし、詳しい方法が知りたいといったリクエストがあれば、じっくり解説したいと思います。

MyHeritage(マイヘリテージ)

料金:10枚までは無料。それ以上のカラー化や、カラー化した後に表示されるロゴマークを消したい場合は課金が必要です

特徴:着色の精度が高く、自然な色合いでカラー化されます。紹介されている見本に近いと思います。

利用方法:新規アカウントを作成してMyHeritageにログインし、写真をアップロードすれば、自動で色付けが行われます。カラー化した画像と、白黒/カラーの見比べ画像をダウンロードすることができます。

Hotpot.ai(ホットポット)

料金:無料

特徴:色彩が5段階から選べるので使い勝手が良いです。会員登録不要でカラー化のできるのは大きなメリット。商用利用には課金が必要です。

利用方法:白黒画像をアップロードし、5段階から「カラー化の設定指数」を選び、カラー化します。各設定で画像の色合いが異なるため、一番自然に見える画像を選んでダウンロードすることができます。

カラー化サービスを利用する際の注意点

カラー化サービスを提供するサイトは紹介した他にも多数あり、いくつか試したのですが、ほとんど色づかなかったり、違和感のある画像に仕上がったりと、カラー化技術にはかなり差がありました。

紹介した2サイトについては、その中でも自然な色合いでしたのでご紹介しましたが、ひとつ注意点があります。英語が苦手な方は、特にご注意ください。

MyHeritageなどの、会員登録が必要なサイトの場合、GoogleまたはFacabook等でのアカウントログインはおすすめできません。

無料の範囲で楽しむだけであるなら、情報漏洩を防ぐためフリーアドレスなどを使用し、アップロードする写真につきましても、特定の個人情報が含まれているものは、極力避けた方が無難です。

分からない英語の表記がなされたら、翻訳ツールを使うなど、必ず対策を行うようにしてくださいね。

より綺麗にカラー化するためのコツ

昔の写真であればあるほど、綺麗なカラー化は難しいです。私がいくつか試してきた中で、より上手くいったコツがあったので、お伝えしたいと思います。

1つのサイトやアプリで上手くいかなくても、別のサイトではより綺麗にカラー化される可能性があります。諦めずにいくつかのサイトで試してみることをおすすめします。

今回は白黒写真をスマホで撮った画像を使用しました。私は写真の撮り方が下手なので、自分の影や、光の反射などが映り込んでしまっています。

より綺麗に仕上げたいのであれば、白黒写真をスキャンするのもおすすめです。コンビニでできますので、利用してみるのも一案です。

また、遺影に使われている写真は、ある写真を引き伸ばしたものであることが多いと思います。背景のある元の写真の方が、綺麗にカラー化される可能性が高いです。

プリントアウトして、カラー化写真をプレゼント

今回カラー化した故人たちの画像を見て、ばあばは、

「嬉しい。会えたような気がする

と、言っていました。

AIの技術がより高度化すれば、より生き生きとした彼ら・彼女らと、出会えるのかもしれませんね。

私はこれらの画像をプリントアウトして、いつもお世話になっている、90歳を超えた大伯母へのプレゼントにすることにしました。

おばさん、喜んでくれるといいなぁ…。

コロナで、なかなかお墓参りに行くこともできませんが、遠くの地から、今日は花をたむけ、祈りを捧げたいと思います。

ではまた、次回。

レトロな世界でお会いしましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました