日本の主食・お米談義【その2】
今回は我が家での、今昔ごはん話をしてまいりたいと思います。
我が家のごはん事情 昭和初期~高度経済成長まで
日本が昭和に入ってからも、農村部は貧しく、普段の食事は玄米・雑穀・芋類が中心の食生活でした。
聞いた話や資料を見ても、白いごはんをお腹いっぱいに食べられたのは、お盆、お正月、お祭りの日など、ごく限られたハレの日だけの贅沢だったようです。
庶民は普段、ヒエ、アワ、麦といった雑穀や野菜を、玄米に混ぜてかさ増ししたかて飯(かてめし)や、水を加えた雑炊を食べていたそうです。
現在、雑穀はお米よりも高値が付いていますが、昔はかなり安かったそうです。
「白米こそ何よりの贅沢!」
という認識は、日本が豊かになる高度成長期まで続き、白米が誰でも食べられるようになってからは、玄米を選ぶ家庭はほとんどなくなっていきまます。
玄米は、食感の悪さの他にも、炊いて時間が経つと、ぬか臭いような青臭いような、独特の臭いを発するという欠点があります。
有効な保存方法がない時代に、好んで玄米を選ぶ人がいなかったのもうなずけます。
我が家のごはん事情 かまどから炊飯器まで
昭和30年代生まれのばあばにとって、玄米を食べる習慣はなく、小さい頃から白米を食べて育ったそうです。
それでも、ばあばが小さい頃はまだ、かまどでごはんを炊いていたという事実。驚きですね。
大きくなったころ、ガス釜に変わったそうです。
かまどやガス釜で炊いたごはんにはおこげがあり、ばあばの大好物だったとか。
炊けたごはんは、木製のおひつに移していました。 ばあば曰く、
「おひつにこびりついた、ごはんを取るのがやっかいでね…」
そうだよね。おひつって、木だもんね。夏はカビそうだしね…。大変だわ。
冷蔵庫もレンジも炊飯器もないこの時代。
おひつの冷やご飯は、蒸して食べていたそうです。
蒸したごはんの味はというと、ばあば曰く、
「あんまり、おいしくなかった…」
らしいです。
そりゃあ、一度カチカチになっちゃったごはん、どんなに頑張っても、ふっくらさせるのは難しいよね…。
そんな昔のご苦労を思うと、精米機があり、炊飯器があり、冷蔵庫があり、電子レンジがある。
さらに、コンビニおにぎりや、パックライスまで揃いに揃っている現代。
ぶらぼー!!
そう思わずにはいられません。今日のごはんは、1粒たりとも残せませんね。
ではまた、次回。
レトロな世界でお会いしましょう!
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