寒い冬は、こたつに入ってぬくぬくするに限ります。
こたつの上には、みかん、あったかいお茶、そして『水ようかん』、ですよね?
福井の水ようかんが冬に食べられる理由
橋田 壽賀子氏原作の、NHK連続テレビ小説『おしん』をご存知の方も多いと思います。
『おしん』は明治の設定で、山形の貧しい家庭に生まれた、7歳の少女が丁稚(でっち)奉公へ出るストーリーから始まります。
福井の『水ようかん』文化は、福井県のお隣である京都へ奉公に出た丁稚が、お正月に福井へ帰郷する際、お土産として持ち帰った羊かんが発祥といわれています。
そのため、福井で水ようかんといえば冬の風物詩であり、特にお正月に食べる風習が残っています。
丁稚が大切に持ち帰った羊かんを、皆で食べられるよう水でのばしてかさ増しし、薄い板状に作り直したため、ペラっとした形状になっています。(※諸説あります)
同じ『でっち洋かん』でも、滋賀県では、羊羹を竹の皮で包んでいるところが特徴的であるのに対し、福井県はA4サイズで高さは2cmほどの、紙の平箱に入っているのが特徴です。
参照:農林水産省 うちの郷土料理 でっち羊かん 福井県
えがわ『えがわの水羊かん』
福井の水ようかんは、通常夏に食べられている水ようかんに比べて、甘味が抑えられており、寒天の量も少ないので、のど越し良く、あっさりとした味に仕上げられています。
県内外にファンが多く、北陸フェアなどでもよくお見掛けするのが、こちら。
えがわ 『えがわの水羊かん』
こちらは真空パックのタイプです。
付属の木のへらでカットして食べます。
紙の箱ですと、下の写真のようなパッケージです。
小豆餡に、寒天、沖縄産の上質な黒糖、そしてザラメを加えて作られています。
ツルっと舌触りが良くて、黒糖の風味と甘さが上品なこの水ようかん。
あったか~いこたつの中で食べる、冬のひんやりデザート。
まさに幸せの味です。
「“今年も”水ようかんはじめましたフェア」開催中です
東京には、福井のアンテナショップが2店舗あります。
この2店舗で、県内の水ようかんが勢ぞろいするフェアを開催しています。
「“今年も”水ようかんはじめましたフェア」 2021年11月1日(月)~11月30日(火)まで
水ようかんは常時3~5種類ほど販売され、販売フェア終了後も3月まで販売するそうです。
水ようかんの材料、風味、厚さなど、福井の水ようかんは、それぞれのお店のこだわりが詰まっています。
お値段は1箱500円~800円です。
ただし、この福井の水ようかんには、欠点があります。
1つ目は、紙箱に入っているので、持ち帰りの際、箱を傾けると水ようかんの甘い汁でどぅるっどぅるになることです。
最近はしっかりパッキングされている商品もありますが、お持ち帰りの際は、マイバッグや他の商品がが汚れないよう、ビニール袋に入れることをお勧めします。
2つ目は、賞味期限が短いことです。
フェアでウキウキして、食べ比べしたくて、何箱も買っちゃいたい気持ち、痛いほど分かるのですが、水ようかんは生ものです。
冷蔵保存でも、数日中に食べきらなければならないこともあるので、買う量にご注意ください。
水ようかん談義、まだ追加します
水ようかんの話は尽きませんね。美味しいですからね。仕方ありません。
馬面昭栄堂『水羊かん』
こちらは、ばあばの好きな水ようかんです。
黒糖の風味がしっかりと味わえ、のどごしの良い柔らかめの食感が特徴です。
毎川金花堂『でっち洋かん』
「“今年も”水ようかんはじめましたフェア」 にはエントリーしていないですが、1923年(大正12年)創業、老舗菓子店のでっち羊かんです。
名水百選にも選ばれた「御清水(おしょうず)」が湧き出る、越前大野ならではの水の良さが際立つ、すっきりとした味わいの水ようかんです。
最近では、福井の水ようかんも全国的に人気が出てきたようで、冬以外でも見かけるようになっているそうですよ♪
ではまた。
懐かしい味に出会えましたら、ご報告します。
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