奥深い井戸の世界

レトロなものたち

水資源の豊富さは、世界に誇れる日本の宝です。

上下水道が整備された現在、日常生活からは遠ざかってしまった「井戸」についてみていきたいと思います。

井戸水 夏は冷たく、冬はあたたかかった

「井戸水といえば、夏は冷たく、冬はあたたかった

これは、皆さんが口を揃えておっしゃいますね。

夏の暑い日に飲んだ井戸水が、ひんやり冷たくて美味しかった、という思い出はございませんか?

地下深くを流れている井戸水は、外気の影響をほとんど受けないため、常に14~16℃と一定の温度を保っているからだそうです。

井戸

手押しポンプをこぐと、勢いよくバシャバシャと水があふれ出す。ノスタルジーを感じずにはいられない光景です。

私は、井戸水を飲んだことがありませんが、昔は実家の近所に井戸があったようで、ばあばは子どもの頃、毎日飲んでいたそうです。

残念ながら、その井戸はもう残っていません。

近所に住む主婦同士で世間話をすることを「井戸端会議」と言います。地域住民で水資源を共有しながら生活していた名残が、言葉として残っていますね。

懐かしの風景

子どもの頃によく井戸水を飲んだ方は、ピロリ菌の検査を

美味しく思い出深い井戸水ですが、かつて頻繁に井戸水を飲んでいた方というのは、ピロリ菌に感染している確率が高いそうです。

井戸水のなかに菌が入り込んでしまい、それを飲んでピロリ菌に感染したとしても、すぐに胃炎や胃潰瘍を起こすわけではなく、ほとんどは無症状だそうです。

ただ、やっかいなことに、ピロリ菌は、胃炎、胃潰瘍、胃がんのリスクを高めることがわかっています。

もし、子どもの頃によく井戸水を飲んでいた、もしくはご両親が井戸水を飲んでいたという方で、お腹の調子が悪いのでしたら、病院にかかる際にピロリ菌の検査をしてみてはいかがでしょう?

ここで、ご注意いただきたいのが、医師による「慢性胃炎」等の診断がなされないと、保険がきかない点です。症状がなく、胃内視鏡検査でも異常がみつからなかった人がピロリ菌検査を受ける場合、公的な医療保険が使えず、検査費用は全額本人負担になってしまうそうです。

検査等は面倒かもしれませんが、ピロリ菌の除菌は簡単で、薬を飲むだけです。

ちなみに、ばあばも、長年おなかのピロリ菌と仲良く共存しておりましたが、数年前に検査&除菌し、お別れを告げました☆

災害用として見直される井戸水の活用

最近になって、街中や公園に突如現れた井戸たち。

「懐かしい~!」

という風情は全くなく、↓こんな感じ↓で、やけにスタイリッシュです。

地震等の災害をきっかけに、災害時の非常用水として、 学校や公園、地域の避難場所に非常災害用井戸(防災井戸)が設置されるなど、井戸の価値が見直されています。

日常は樹木や花壇の水やり、非常時は汚物を流したり、洗濯等の生活用水として使用するためのもので、飲料水としては使えないことがほとんどです。

何十年も使われていなかった古井戸を整備し直して、非常災害用井戸として活用される例もあるそうで、とても喜ばしいことだと思います。

災害用井戸、実際に使ったことはありますか?

災害用井戸の使い方は簡単です。レバーを上下に動かすだけ。

てこの原理で、それほど力はいらず、すぐに水が出てきます。

災害時に必要となる水の量(目安)は、飲料水は1人1日3リットルですが、トイレなど、最低限の生活用水(雑用水)として、1人1日約10~20リットルの給水が必要だそうです。

手動でそこまでの水を出そうとすると、さすが厳しそうですね。持ち運びも…大変そうです。

そして、この災害用の井戸水を実際出してみて感じたのは、生活用水を入れる防災用ウォータータンクは、広口タイプじゃないと、水を入れるのに不便という点です。

井戸水が空気を含んで、ジャバっと勢いよく出るからです。もし、今後ご購入される場合は、大き目でハードタイプ、そして広口の商品をお勧めします。

災害時は道路が寸断されて給水車も遅れる場合があるでしょうから、あなたのお近くにある非常災害用井戸(防災井戸)の位置を調べて、ぜひ実際にレバーを動かしてみてください。

ちょっと恥ずかしい?

いえいえ、大丈夫ですよ。夜の公園で、一人黙々と井戸水を出したぐらいでは、ちょっと変な人、と思われるぐらいです。問題ありません♪

公園で井戸を見つけると、嬉しそうにレバーを引いて、ジャバジャバと井戸水を出す息子です。

もはや、遊具

井戸は、息子の腕の筋トレにも一役買ってくれています ٩(ˊᗜˋ*)و

ちなみに。

昔の井戸を実際に見たくなかった方がいらっしゃいましたら、【東京】江戸の名水「櫻の井」について、こちらで紹介しています。宜しかったらご覧ください。

ではまた、次回。

レトロな世界でお会いしましょう!

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