さて。突然ですが、クイズです。
「和菓子の甘さは、〇〇〇をもって最上とする」
〇〇〇には、何が入ると思いますか?
和菓子の甘さの基準となる和菓子
答えは、干し柿 です。
「和菓子の甘さは、干し柿をもって最上とする」
このような言い伝えがあるほど、和菓子の甘さの基準として、干し柿がよく引き合いに出されます。
古代から、庶民の貴重な甘味源であった干し柿。
驚くべきことに、砂糖を超える糖度があるそうです。
それ程の強さを感じさせない、品のある甘さが、長く日本人に愛されてきたのでしょうね。
田舎の民家の軒先でずらりと並んだ干し柿は、秋の深まりを感じさせてくれる風物詩です。
今回は、この季節にふさわしい、干し柿をふんだんに使った、國和産業(くにわさんぎょう)株式会社さんの『やま柿』を取り上げたいと思います。
晴れの国・岡山が生んだ『やま柿』の原点
実は私、知らなかったんです。
時々、お土産屋さんで見かけるこの『やま柿』
よく、買ったり、お土産でいただいたりしていたんですが、ある土地に行かないと買えない商品ではなかったので、これが、晴れの国・岡山生まれの商品だと、本日知りました。
『やま柿』を作っておられるのは、岡山県倉敷市、1971年(昭和46年)創業の、 國和産業(株)さん です。
今回の主役『やま柿』が発売されたのは2001年と、それほど新しい和菓子ではありません。
それを私が「懐かしい味」として紹介するのには、訳があります。
50年前、創業当時から続く、昔ながらの伝統製法で干し柿を加工したお菓子『柿まき』。
この商品こそが、『やま柿』の原点であるからです。
『柿まき』は、干し柿を開き巻いて固めたもので、干し柿の自然で素朴な甘みをたっぷりと味わえる逸品です。
『柿まき』は太巻きのような状態なので、食べやすいようカットして食べます。
そして、切ったら、…ねぇ、切っちゃったら、全部食べたくなっちゃうじゃないですか…!!
そこなんですよ。
ちょっとですね、これは罪深いとしか言いようがありません…。
干し柿は、1日に2個まで?
干し柿は栄養が大変に豊富です。
食物繊維、タンニン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄分、マンガンが含まれているそうで、健康にも美容にも良い食品です。
であるにもかかわらず、
「干し柿は食べすぎに注意! 1日2個まで」
なんてお話、聞いたことはないでしょうか?
干し柿は、1個(37グラム)102キロカロリーです(参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
たった2個、ぱくっと食べると、どら焼き1個分のカロリーを超えます。
また、干し柿を食べ過ぎると、胃の中でうまく消化されず、渋み成分の「タンニン」が胃液中で固まってしまい「柿胃石」(かきいせき)を引き起こしたり、便秘等の体調不良を引き起こす場合があります。
栄養満点であることの裏返しですね。
そのことを考えると、私としては『柿まき』より『やま柿』派なんです。
『柿まき』は、1本に6~10個もの干し柿が使用されています。それでも、一旦カットしちゃったら、誘惑に弱い私は、ついつい手が伸びちゃうんですよ…(´;ω;`)
だって、美味しいんですもん。これを我慢しろと言うのは罪です。
家族が多く、皆で食べるならちょうど良いと思います。好みのサイズにできますしね。
ただ、我が家の場合、干し柿食べるの私だけなんです…!!
というわけで、すでに一口サイズになっている『やま柿』を、私は全力でお勧めしたいと思います。
干し柿を超える『やま柿』
『やま柿』 はお茶請けとしてつまみやすいですし、栄養もばっちりです。
個包装なので、自分の欲望にブレーキがかかるのも、重要なポイントですね。
もちろん味は抜群で、和菓子というより、干し柿そのものに近いです。
しかし、ヘタと種がないので食べやすく、なんといっても口当たりがいい。柔らかいんです。
干し柿にありがちな、一部硬すぎるとか、ちょっと渋いなどの個体差がほとんどなく、噛めば噛むほど優しい甘さで満たされます。
もはや、干し柿を超えた干し柿だと思っています。
干し柿がお好きなら、食べるしかないでしょう。
そして、岡山弁で叫びましょう。
「ぼっけぇ、うめぇ~!」
以上です。
個包装とはいえ、食べすぎには十分ご注意を!
國和産業(株)さん 曰く、1日2~3個程度が適量だそうですよ。
ではまた。
懐かしい味に出会えましたら、ご報告します。
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