本日、2022年1月20日は、二十四節気(にじゅうしせっき)の『大寒』にあたります。
昔から、年で一番寒い日とされる『大寒』の日に、鶏が産んだ卵は
『大寒卵(だいかんたまご)』
と呼ばれ、滋養に富み、縁起が良い物とされてきました。
さらに、風水では『大寒卵』を食べると金運や健康運がアップするともいわれているそうです。

世間知らずな私は、この風習を知りませんでした。
「大寒卵 ご予約受付終了」
たまたま通りがかった、たまご専門店でポップを見て知りました。
この寒さ厳しい時期は、鶏の産卵率がぐんと下がるそうです。
そのため、栄養を蓄えた卵は貴重で、健康に良いとされてきました。

しかし、現在スーパーへ行けば、卵は常に安定的に大量供給されています。
季節で産卵数に変動があるとは、初耳でした…。
「寒いから、卵売り切れだったわ~」
「仕方ないよ、大寒だしね」
という状況の方が、自然なことなのだと、改めて考えさせられます。
鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
『大寒卵』が、大量消費社会の『販促ワード』となりつつあることに対して、私は違和感を感じます。
バレンタインチョコや恵方巻のように、安易に広まって欲しくないとさえ思います。
どれだけの負担を鶏に科しているのかと考えると、怖くなるからです。
一方、鶏を違う角度で捉えた素敵な言葉が、こちら。
七十二候・大寒末候の『鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)』

春の気配を感じた鶏たちが、卵を産み始める時期であることを指します。
「とや」は鳥小屋。
「とやにつく」とは、鳥小屋で鶏が卵を抱いて巣にこもる様子を指します。
鳥小屋で、まだ寒さ厳しい中、これまでほとんど卵を産まなかった鶏が、大事そうに卵を抱いている。
その姿は、待ち焦がれた春の訪れと共に、しみじみと喜びを感じる瞬間だったと思います。
たまごひとつ、鶏の姿ひとつに感じる、喜びやありがたみを言葉に紡いできた、昔の人の心が伺えます。
大量飼育されている鶏たちは、卵を抱く状況にないかもしれませんが、最近では、ケージフリーや、アニマルウェルフェアといった言葉が注目されつつあります。
日本には、もともとその考え方が根付いていたんですね。
鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
すごくいい言葉だなぁと、思いました。
ではまた、次回。
レトロな世界でお会いしましょう!
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